12月12日、私は100食のうどんを持って、ある養護老人ホームを訪ねました。
我が家は曽祖父の代から製麺業、父の代から寿司、仕出し、居酒屋を営んでいます。
私の祖父が42歳の時、曽祖父が亡くなりました。『親孝行が出来なかったと悔やんだ。恩返しがしたい。』と祖父は、昭和39年12月、当時まだそこしかなかった養護老人ホームへ、『皆さんに温まって欲しい』とうどんを無償で届けるようになりました。ある年は大雪になり、パトカーが先導してくれたという話しも聞いたことがあります。
平成15年1月、祖父が亡くなりました。祖父の思いは私の父が引き継ぎました。
そして今年5月、父が亡くなり、祖父の思いと父の思いは私が引き継ぎました。
うどんを乗せて養護老人ホームへ向かう時は、「皆さんに喜んで頂きたい。祖父と父も喜んでくれるかな」とワクワクしながら運転していました。
無事にうどんを届けた帰り道‥祖父のことを憎んでいた父はどんな気持ちで祖父の思いを引き継いだんだろう‥。どんな気持ちでこの会社を伸ばしてきたんだろう‥。
父の気持ちを考えると涙が出ました。
答えは出せないままですが、祖父から父へ、父から私へのバトンはしっかり繋がりました。
いつか、息子へバトンが渡せるよう日々精進しようと改めて感じた一日でした。
丹後にお越しの際は、ぜひ✨